2020年が終わる。脱出どころか絶望的窮地に。
来年早々、うちの街の『メインストリート』だった交差点の周辺は延べ800メートルくらいか更地に消されて、行政ヤクザが言うには「子供たちの未来」を担う施設などへと生まれ変わる。そこを往来してきた昔の子供たちは邪魔なだけのようだ。ポツリポツリと往路に漏れる窓の明かりの住人は、そこの部屋でどんな想いの年末年始を過ごして居るのか。これまでの何十年の最後だ。特に、毎朝毎朝周辺の掃除を日課にしていた人がいて、以前に玄関先で何やらスーツ組と押し問答をしていたのを見たから気になる。
自分としても終わりが近く他人事ではない。4月からは給料に頼れなくなる事情が確定している。株の失敗をしても再挑戦を続けられたのは、このなけなしの給料のおかげだったが次からは死へ直結。
また、父親はおそらく来年のどこかで山場だろう。年明けに髄液を調整する手術の予定だが楽観の要素はない。精神的・時間的・金銭的・社会的にさらに追い込まれる2021年に震える。