墓場の裏から視ていた

孤島に屍骸、それの横に落ちていた日記。株の事とかを記録してある。

 ドラッグストアに買い出しに行くバス道を歩きながら冷たい風を感じて「ん?」と思い返した。そういえば、生活拠点を結ぶこのバス道沿いにあったダイドーの自販機がいつの間にか消えている。何回も小銭を放り込んだ2台。それぞれ個人商店の前に置かれていたが、店そのものも廃業している。この道も変わり、消え、その順番がうちにも訪れるのかと戦慄。 
 夜通し資格の問題集を解いていた頃があって、冬の当時は缶コーヒーを湯せんして手元に置き、ストローでチビチビと1問ごとにチャージするのが気分転換。
 一通りの缶を飲んだけど、ダイドーの缶コーヒーはワンランク上に位置していた。所詮、缶コーヒーの中ではの比較で。ダイドーは自販機でしか買うことができないので定価、内容量も若干少ない。気のせいか他よりも濃く上質に感じていた。

 
 ドラッグストアに着くと、今後は方針を転換し、自販機以外の販売ルートも開拓するというようなニュースもあったような気もするダイドーの缶コーヒーが大量に売られていた。いわゆる鬼滅缶。何かの気配だったのか、せっかくのタイミングだから手に取る。
 家に持ち帰る手間を除いて、最近飲んだコンビニのコーヒーの質と値段は凄いものだなと再認識。3年ぶりくらいに飲んだ缶コーヒーはただの甘い汁。こんな物をご褒美にしていたのかと寂しい思い。あぁ不味い。何もかもが虚しく弱りきっている。